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ハウス除雪の必要性

ビニールハウスの除雪は雪国で農家をするなら欠かせません。冬になると雪害でビニールハウスの倒壊が頻繁に起きているからです。ビニールハウスの除雪を知らないと適切な対処ができません。ビニールハウスと除雪について解説します。

大雪によるビニールハウスの被害

令和2年12月23日、農林水産省が爆弾低気圧による大雪での被害状況の報告を行っています。報告では、農業用ハウスの倒壊/破損等:952棟(内全壊は188棟)をはじめ、野菜や果樹、花きの損傷や倒伏、堆肥舎や牛舎や資料倉庫の損壊、関連で家畜の圧死、農業用機械保管庫や機器の損壊が報告されています。

また、大雪はビニールハウスの倒壊や家畜、機器や倉庫などへの被害だけで収まりません。除雪作業中の事故も発生しています。これほどまでに大きな被害を大雪はもたらすのです。

ビニールハウスが雪で倒壊する原因

ビニールハウスが雪で倒壊する原因は、重みでパイプの上部が耐えきれなくなり変形することが考えられます。一般的に、肩部、屋根中央部、天井部の順番で起きることが多いです。屋根は外側、屋根中央部と天井部は内側に変形します。

パイプが変形すれば負荷のバランスは一気に崩れるわけです。雪が積もる箇所に偏りが生まれて耐えきれずに倒壊という結果を招きます。雪も少量ならビニールハウスはびくともしないでしょう。ただ、大雪が発生すれば倒壊するのもしかたないのです。

ビニールハウスの雪対策

アーチを補強する

アーチを補強するのも対策の1つです。大雪でも耐えられるだけの強度があれば、屋根や肩部のパイプに負荷がかかっても変形を予防でき、ビニールハウスも簡単には倒壊しません。支柱や筋交いを内部に取り付けたり、ハウスの両肩をワイヤーで引っ張って固定したりなどの対策があります。

補強をすれば屋根に雪が積もっても、天井の広がり対策が期待できるのです。

パイプを補強する

パイプを補強するなら径の太さを意識してください。太いほど強度が増すからです。ただ、太いパイプだとコスト面で問題がでてきます。全体が25ミリ径パイプなら、数本に1本32ミリ径パイプに変えるだけでも強度は増すのです。他にも5本に1本アーチパイプにする、側面に、直管や筋交いの直管も追加すれば強度が増します。

ビニールもチェックしておく

ビニールの表面に防風ネットや防鳥ネットなどの、雪が滑りにくくなるものがあれば撤去します。穴やたるみも雪が滑り落ちるものを邪魔するものです。基本的に雪が滑り落ちるのを邪魔するものはすべて避けます。穴やたるみも補修し、ハウスバンドでねじれや緩みがあれば直してしっかりとビニールを押さえるのがポイントです。

パイプのみでも除雪を忘れずに

「ビニールを撤去すれば雪は積もらない」と油断してはいけません。パイプだけの骨組みでも、沈高圧によるパイプの変形リスクがあるため除雪が必要です。豪雪地帯ならハウス自体を撤去することも考えた方がいいでしょう。

パイプを撤去しない場合、適切な除雪が必要です。パイプとパイプが交差する点に雪が積もり、結果として屋根部分に積雪が起きる場合もあります。雪を落としてパイプが歪まないようにするのも大切です。また、肩部のパイプが雪に埋もれたままにするのもよくありません。除雪し、肩部がいつも出ている状態にするようにしましょう。

ビニールハウス周辺の除雪で注意すること

ビニールハウスの周辺の除雪は、雪を溜めずにこまめに行うことが大切です。

ビニールハウスの側面に雪が落下し、軒高よりも高くなると沈降圧が加わってビニールハウスを破損してしまいます。とくに側面上部に雪が積もると破損の恐れが高まりますので、こまめに除雪して重さを加えないようにしましょう。

ビニールハウスの除雪作業でも転倒や雪の滑落に巻き込まれる恐れはあります。重大な事故につながる可能性もありますので、作業は必ず2人以上で行い、足場を確保して慎重に作業してください。

また、除雪機を使って作業するときは、ハウス側に対して側圧がかからないように注意しましょう。投雪した雪がハウスにかかるとハウスが破損する可能性もありますので、ハウス側に投雪しないようにしてください。

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おすすめの除雪機メーカー 3選

除雪機専門メディア「雪ブンブン」では、主要な除雪機メーカー9社・125製品をとことん調査。調査で浮かび上があった各メーカーの特徴をピックアップ!どのメーカーの除雪機を選べばよいのかわからない方は、ぜひ参考にご覧ください。

高性能で馬力のある
除雪機のラインナップが豊富
国産
メーカー
ワドー
  • ホンダの除雪機製造をはじめ、クボタ・ヤンマーの除雪機をOEM製造。品質の高さは同業者からも支持されている老舗メーカー
  • 自社で開発・製造をしているため、扱いやすさを追求した除雪機が魅力!
こんな人におすすめ
  • 馬力があり、扱いやすい除雪機が欲しい
  • たくさんの除雪機の中から、自分にあうものを探したい
対応タイプ
小型
中型
大型
2万円~10万円代の小型で
低価格な除雪機が豊富
中国
メーカー
ハイガー
  • 中国の自社工場で一括生産体制を組むことにより、安価を実現!
  • 楽天・ヤフー・AmazonのECサイトで手軽に購入が可能
  • 日本語の説明付きで、組み立ても簡単
こんな人におすすめ
  • 収納に困らないコンパクトな除雪機がほしい
  • ちょっとした庭先の除雪やママさんダンプより楽に除雪したい
対応タイプ
小型
中型
大型
運転時の騒音を軽減する
静音モデルの除雪機が豊富
国産
メーカー
ヤマハ
  • 手押しの小型から中型の除雪機で、静音モデルタイプを展開!
  • エンジン部を囲い込んで騒音を低減する静音設計だから、深夜や早朝の除雪作業にも◎
こんな人におすすめ
  • ご近所さんが隣接しているので、運転音が軽減された除雪機が欲しい
対応タイプ
小型
中型
大型
今回調査した
除雪機メーカー
ワドー(和同) / ホンダ / クボタ / ヤマハ / ヤンマー / 工進 / フジイコーポレーション / ハイガー / ヤナセ
選定基準

「除雪機 メーカー」とGoogle検索、表示された上位9位のメーカーをピックアップ。(2022年1月7日調査時点)
・豊富なラインナップ…9メーカーのうち、最も除雪機が多かったメーカー(ワドー(和同))
・低価格…9メーカーのうち、最も低価格の除雪機を多く扱っているメーカー(ハイガー)
・静音モデル…9メーカーのうち、最も静音モデルが多かったメーカー(ヤマハ)