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除雪機のシャーボルトが折れた時の交換方法

除雪機を扱う方が知っておきたいことのひとつに、シャーボルトの交換方法というものがあります。これができないと、雪かきが行いたくても行えないという事態につながる可能性があります。とはいえ、それほど難しいことではないので、ぜひ知識として知っておいてもらえると幸いです。

目 次

シャーボルトとは

シャーボルトとは、除雪機に用いられる重要部品のこと。
そもそも除雪機は、エンジンやモーターからの動力でらせん状の刃を回転させ、雪を粉砕しながら吹き飛ばしていくという仕組みになっています。
回転するらせん状の刃のことを「オーガ」と呼び、エンジンやモーターからの動力をオーガに伝えるための部位を「オーガミッション」と呼びます。
そして、オーガとオーガミッションを連結させるためのボルトとして用いられるのが、「シャーボルト」です。メーカーによっては、ロックボルトや安全ボルトと呼ぶ場合もあります。

このシャーボルトがなければ除雪機は除雪機としての機能を発揮できなくなってしまいます。頑丈で折れにくいボルトにすればよいのではと思ってしまいがちですが、実は、わざと柔らかい特殊な金属を用いて造られているというのがポイント。価格も鉄やステンレスなどのボルトと比べ、割高になっています。

もちろん、それには理由があります。シャーボルトをわざと折れやすくすることで、オーガやオーガミッション、ひいては除雪機全体がダメージを受けてしまうのを防いでいるからです。

シャーボルトの交換方法

シャーボルトの交換手順

シャーボルトというものは、わざと折れやすい素材を用いて造られており、一定の条件となると、自らが犠牲となって、オーガやオーガミッションが破損したり、除雪機そのものが故障することを防いでいます。
言い換えれば、除雪機を使っていると、遅かれ早かれ折れたボルトを交換しなければならないということになります。それゆえ、除雪機を扱う方は、シャーボルトの交換方法をあらかじめ知っておく必要があると言えます。

とは言え、さほど難しいことはありません。バイクや自転車のメンテナンスや脚をボルトで固定するテーブルを組み立てたことがある方なら問題なく行えます。

①安全確認

交換する際には、まず除雪機の本体を安定した場所に置き、作業中の誤作動を防止するために、キーを抜き取っておきます。
シャーボルトの交換には、必ずオーガハウジングの内部分に手を入れて作業する必要がありますので、その際、何かの拍子でエンジンが作動してしまったら、取り返しのつかない大怪我を招いてしまいます。キーを抜いて作業するのを徹底してください

②古いシャーボルトの取り外し

除雪機の多くには、シャーボルトの交換用の工具が付属しています。基本的にはその付属工具を使えばOKです。ただし除雪機の機種によっては、ボルトの取り付け位置が狭かったり、入り組んでいて普通の工具が使いにくいといったこともあります。そうした場合は、頭が丸形で、狭い箇所でも作業しやすい、メガネレンチを購入しておくと便利です。

いずれかの工具を使用して、切れたシャーボルトのナットを取り外し、古いボルトを抜き取ります。
古いボルトが固着している場合は、軽くたたくと取り外すことができます。無理に力を加えすぎるとボルトや部品、機械の破損に繋がりますので注意してください。

③新しいシャーボルトの取り付け

折れたボルトを外したら、オーガ側のネジ穴とオーガミッション側のネジ穴を合わせ、シャーボルトを回しながら差込んでいきます。シャーボルトの先端が反対側の穴から出てきたら、ナットをあてがい、手で回るところまで回し、そこからさらに工具を用いてボルトとナットを固定します。

ここで一旦キーを差込み、エンジンを始動させ、オーガを数秒間回転させます。そこから再度、かならずキーを抜き安全性を確保した上で、再度ボルトを増し締め。これでシャーボルトがしっかりと固定されます。

④確認と仕上げ

全てのシャーボルトが正しく取り付けられたことを確認したら、除雪機のエンジンを始動させオーガが正常に回転し、異音や振動がないかを確認します。
気になる点がなければ、これでシャーボルトの交換は完了です。

シャーボルト交換の際の注意点

純正部品を使用する

必ず除雪機メーカーが推奨する純正部品を使用するようにしてください。適合しないボルトを使用すると、機械にダメージを与えてしまう可能性があります。

定期的な点検を心がける

シャーボルトが切れる前にその状態に気付いて交換をすることが重要です。使用中にシャーボルトが切れると、機械が急停止して操作が不安定になり、危険な場合があります。
日頃から使用前後にシャーボルトを確認する習慣をつけ、特に使用頻度が高い場合や硬いものにぶつかった際には入念に点検をするようにしましょう。
点検する際は、

  • ボルトの摩耗
  • 錆びや腐食
  • ひび割れ
  • 緩み
といった点を確認してください。

シャーボルトが折れる要因

シャーボルトがわざと折れやすく造られているのは、除雪作業の際、オーガが硬い石やコンクリートの段差などに接触して、オーガやオーガミッションが破損したり、除雪内部のエンジンやギアにダメージが及ぶことを防ぐ、安全装置の役割を、自らが折れることで果たしているからです。

特殊な素材なので普通のボルトよりは高額ですが、除雪全体が壊れることに比べれば、安価に抑えられているのです。

シャーボルトはどこで買える?

シャーボルトは、除雪機メーカーの公式オンラインショップをはじめ、インターネット通販で購入することが可能です。店によってはホームセンターで取り扱っている場合もありますが、購入する場合は公式ショップの正規品の方がよいでしょう。

購入する際は、ボルトの品名など必ず確認するようにしましょう。もしホームセンターで除雪機を購入した場合は、買った店舗ではなく除雪機を納入したサービス店に問い合わせするようにしてください。

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おすすめの除雪機メーカー 3選

除雪機専門メディア「雪ブンブン」では、主要な除雪機メーカー9社・125製品をとことん調査。調査で浮かび上があった各メーカーの特徴をピックアップ!どのメーカーの除雪機を選べばよいのかわからない方は、ぜひ参考にご覧ください。

高性能で馬力のある
除雪機のラインナップが豊富
国産
メーカー
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  • ホンダの除雪機製造をはじめ、クボタ・ヤンマーの除雪機をOEM製造。品質の高さは同業者からも支持されている老舗メーカー
  • 自社で開発・製造をしているため、扱いやすさを追求した除雪機が魅力!
こんな人におすすめ
  • 馬力があり、扱いやすい除雪機が欲しい
  • たくさんの除雪機の中から、自分にあうものを探したい
対応タイプ
小型
中型
大型
2万円~10万円代の小型で
低価格な除雪機が豊富
中国
メーカー
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  • 中国の自社工場で一括生産体制を組むことにより、安価を実現!
  • 楽天・ヤフー・AmazonのECサイトで手軽に購入が可能
  • 日本語の説明付きで、組み立ても簡単
こんな人におすすめ
  • 収納に困らないコンパクトな除雪機がほしい
  • ちょっとした庭先の除雪やママさんダンプより楽に除雪したい
対応タイプ
小型
中型
大型
運転時の騒音を軽減する
静音モデルの除雪機が豊富
国産
メーカー
ヤマハ
  • 手押しの小型から中型の除雪機で、静音モデルタイプを展開!
  • エンジン部を囲い込んで騒音を低減する静音設計だから、深夜や早朝の除雪作業にも◎
こんな人におすすめ
  • ご近所さんが隣接しているので、運転音が軽減された除雪機が欲しい
対応タイプ
小型
中型
大型
今回調査した
除雪機メーカー
ワドー(和同) / ホンダ / クボタ / ヤマハ / ヤンマー / 工進 / フジイコーポレーション / ハイガー / ヤナセ
選定基準

「除雪機 メーカー」とGoogle検索、表示された上位9位のメーカーをピックアップ。(2022年1月7日調査時点)
・豊富なラインナップ…9メーカーのうち、最も除雪機が多かったメーカー(ワドー(和同))
・低価格…9メーカーのうち、最も低価格の除雪機を多く扱っているメーカー(ハイガー)
・静音モデル…9メーカーのうち、最も静音モデルが多かったメーカー(ヤマハ)