自動で除雪を行う除雪ドローンとは

自動で除雪することができる除雪ドローンが開発され、テスト導入が開始されています。ここでは除雪ドローンについて紹介します。

除雪ドローンについて

パワフルな除雪ドローンを実現

エバーブルーテクノロジーズ株式会社による「除雪ドローンver.2.0」は、スズキ株式会社製電動モビリティベースユニットをベースに開発されました。前バージョンである除雪ロボver.1.0は既存の⼩型除雪機を遠隔操作ができるように改造したものでしたが、会社や事務所の周りの除雪をしたいというニーズに合わせ、以前より更に広い敷地をパワフルに除雪することが可能です。

製品スペックについては、サイズが全長：0.9m×全幅：0.6m×全高：0.5mで、重量は92kg。稼働時間は約5時間、連続走行距離は約30kmです。

参照元：PRTIMES（https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000055567.html）

豪雪地帯の悩み解消を目指す

豪雪地帯では除雪を適切に行わないと、生活に大きな影響が出てしまいます。大型重機によって除雪が行える場所は良いですが、重機が入れないような場所では人力や小型機械による除雪が必要です。雪を放置する雪の重みにより建物の破損に繋がるなどの危険があるため、除雪は日常における必須な作業と言えます。

除雪ドローンは、このような課題を解決するために開発されました。遠隔操作によって建物の周りを正確に除雪することで除雪作業への負担を軽減し、最終的には雪国の除雪作業の人不足を解消することを目的としています。

どんな所で主に使われる？

除雪ドローンは、主に事業所の敷地内通路や大型除雪機が入れないような商業施設、公共施設の敷地、駐車場などで利用することを想定して開発されました。通常の雪かきは、朝起きてから夜中に降り積もった雪を除雪します。しかし除雪ドローンは夜中に除雪し続けるため、いつでも除雪されている状態を維持することができるのです。

ブルドーザーのように雪を押す方式となっていますが、数センチの雪の段階で除雪すればそれほどパワーも必要としません。積もってから除雪するのではなく、積もる前に掃くことを基本としています。

雪国では除雪機は生活必需品であり、少子高齢化が進む現代では除雪作業の自動化は非常に重要な技術です。ただし、そんな便利な除雪ドローンですが、価格が高額なため現時点では個人での購入はおすすめできません。

今後は自動運転の除雪車も実用化される

除雪作業での人手不足などが深刻な問題になっていますが、こうした課題を解決するため、自動運転の除雪車も実用化される見込みです。

北海道の苫小牧寒地試験道路では、自車位置推定技術や周囲探知技術を搭載した除雪機械を実走行した実験が行われました。自車位置を推定し、車線内を走行するための車線逸脱防止技術を開発。除雪車の自動運転導入に伴う道路構造の改善や、道路管理の運用についても検討されました。また、道路インフラ側から自動運行補助として、磁気マーカの設置を提案しています。

そのほかにも福島県では5Gを活用した除雪車両の遠隔運転の事業が行われていたりなど、自動運転技術を取り入れる試みが全国で行われています。

参照元：北海道公式HP｜公共・民間施設（公道外）における自動運転実証試験適地のご紹介［PDF］（https://www.pref.hokkaido.lg.jp/fs/4/5/7/9/0/5/2/_/公道外施設PR_191113(最終版).pdf）

現状は楽に除雪するには除雪機の使用が適切

除雪ドローンは非常に便利な機械ですが、まだ開発中の段階。一般販売はされていないため、個人で購入できるようになるにはまだ時間がかかるでしょう。

そのため、現在「除雪作業の負担を軽減したい」という方は、除雪機の購入がおすすめです。除雪機を使えば、体への負担を抑えながら短時間で除雪作業を行えます。なお、除雪機の大きさや機能、価格帯はバリエーションが豊富なため、使用用途や好みに応じた製品を選ぶことができるでしょう。

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