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除雪機に錆が発生!原因や錆止めの方法

除雪機は人間の力とは比べ物にならないハイパフォーマンスを発揮する機械です。しかし機械だからこその弱点もあります。その一つが錆です。錆ができてしまうこともありますので、除雪機を使用する際には錆止めまで意識する必要があります。

除雪機に錆ができる原因

除雪機の塗料が剥げていると錆の原因となります。
塗料と機能性は関係ないとの思いから、多少塗料が剥げてしまっていても気にしない方も多いことでしょう。
しかし塗料が剥げてしまうと、地の鉄板が露出してしまい、空気中の水分と反応して錆を生んでしまいます。
ではなぜ塗料が剥げてしまうのかと言えば、作業に原因があります。
除雪作業の際に石や砂が混ざっている雪を飛ばすと塗装が削れてしまいます。雪だけを飛ばしている限りは問題ないのですが、雪に石・砂が混ざっていると、それらが除雪機の塗装を痛め、地の鉄板をむき出しにしてしまうのです。
そのため、破損している部品からも同様の理屈で錆が発生するケースがあります。何らかの原因で破損してしまった部品ができると、空気中の水分、あるいは作業終了後に除雪機に残った雪が水分となって鉄の部分に錆をもたらすことになります。
そのため保管方法によっても錆の発生リスクは変わります。
例え塗装が剥げてしまっていても屋内での保管であれば錆のリスクは低くなりますが屋外での保管は雨風に晒されるので錆リスクが高まります。
また、海の近くでは海風の影響で錆やすいので、やはり屋外に保管しておくと錆リスクが高まります。

錆止めの処理方法

オーガ・ブロア・シューター部分の錆止めの方法

まずは傷付いた部分がないかを確認しましょう。遠くからではなく、近くから確認して少しでも凸凹がある部分は「傷」です。機能的な問題ではなく、傷の有無になりますので、少しでも傷がある部分をピックアップしましょう。
その際、錆も同時に確認します。既に錆ができてしまっている場合、耐水ペーパーにてサビを削り落とします。
既に傷となっている部分に関しても耐水ペーパーをかけましょう。これは傷をつけるのではなく、表面の汚れを落とすためです。
削り込んだ部分の水分をふき取った後、脱脂します。油が残っているとその後の作業効率を低下させてしまいます。
油分・水分・汚れを落とした部分にサーフェイサーと呼ばれる塗料前の下地材を塗ります。サーフェイサーは下地の細かな凹凸を埋める特性がありますので、細かい傷はサーフェイサーで埋まります。
ただし、油や汚れが残っていると、その上にサーフェイサーを拭くことになるので金属に吹きかかりません。先程表面処理が大切だとお伝えしたのは、サーフェイサーの効果を高めるためです。
また、サーフェイサーは塗料の乗りを良くする効果もありますし、サーフェイサーを使用しないとその後に塗る塗料に目に見えない僅かな大きさの隙間を生んでしまい、錆の原因となってしまいます。
サーフェイサーは1回だけで吹き付けるのではなく、複数に分けて塗ると良いでしょう。1回で仕上げようと思うと厚めに塗ってしまい、液だれを起こしてしまいます。
複数に分けて均等に塗り、乾いた後に再び脱脂処理を行いましょう。
その後、塗装して乾燥させることで錆止めの完了です。
ただし、乾燥させる際には風通しの良い場所をお勧めします。
風通しが悪い場所や湿気が高い場所では乾きが悪かったり、上手く塗装してもなかなか乾かずに塗装時から少々塗膜が変化してしまう恐れがあるからです。

可動部・ワイヤー部分の錆止めの方法

可動部のレバー部分にオイルスプレーを塗ります。
エンジン回転数調節レバーや速度調節レバー、走行・除雪クラッチ、オーガ調節レバー等が該当します。
ただし、レバーが樹脂製の場合はオイルスプレーでは部品・材質の変質リスクが発生してしまいますのでシリコンスプレーをおすすめします。
ここでポイントとなるのが、上下稼働部分にはオイルスプレーを、左右可動部分にはグリススプレーを選ぶ点です。
除雪機の構造上を見越してこそですが、稼働部分は除雪機によってはカバーが被さっている物もあります。この場合、カバーを外して確認してみましょう。
クローラを駆動させているスプロケット・ホイールのピンの周りにもオイルスプレーを塗ります。また、除雪機本体とホイールを接合している軸にはグリススプレーがよいでしょう。
ワイヤーの中も錆止め対策が求められます。
ワイヤーの中にはオイルスプレーを注入しましょう。その際、ワイヤーインジェクターを使用することで注入の難易度が下がります。
本体のネジを緩めると側面が開くので、溝にワイヤーを通します。
その後、オイル中入稿にオイルスプレーのノズルを差し込んで噴射するだけです。
オイルは本来のラバーに留まるので、時間と共にワイヤーチューブの隙間へと浸透するのです。
ただし水分があるとオイルスプレーが弾かれてしまいますので、水置換機能を持つ潤滑スプレーを使用してみましょう。

使用後の清掃も大切

雪や土などの汚れが付着したままの除雪機を放置することも、錆の原因になります。可能であれば、使用後に付着した雪・汚れを取り除くことで錆を防ぎやすくなるでしょう。

雪が付いたまま放置すると錆だけでなく、故障の原因になることもあります。雪や汚れを取り除く作業は、エンジンが止まっていることを必ず確認してから行うようにしましょう。エンジンが回っているときに手を入れてしまうと、大けがにつながる恐れがあるので注意が必要です。

まとめ

除雪機の錆止めはとても大切です。
除雪機は一年中利用するものではなく、降雪シーズンに利用するものです。保管している期間の方が長いので、錆止めを意識しておかなければ、次のシーズで使用する際、錆によって正常に動作しなくなってしまいますので気を付けましょう。

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対応タイプ
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今回調査した
除雪機メーカー
ワドー(和同) / ホンダ / クボタ / ヤマハ / ヤンマー / 工進 / フジイコーポレーション / ハイガー / ヤナセ
選定基準

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